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<建具について>基礎知識

 平安時代に大陸から伝わった寝殿造は,大きな一つのスペースに屋根をつけただけのものだったので,複数の住人がいてプライベートな空間を必要とするときやいろいろな行事を執り行うときは,几帳(きちょう:台に2本の柱をたてて布をかけ渡したもの)や御簾(みす:宮殿などにもちいるすだれ)で間仕切りをしました。また,夜間や雨,寒い時期は外に面するところには蔀戸(しとみど)という板戸を取り付けていました。そのように間仕切りは「建てる」ものだったので,その後の建築では壁で間仕切りをするようになっても,開閉できる部分に使う戸を「建具(たてぐ)」といい,建具や調度を部屋の格や行事,季節に合わせて変えることを「室礼(しつれい)」が転じて「設え(しつらえ)」というようになったと考えられています。
 和風建築の建具には障子,襖,木戸,簀戸(すど)などがあります。採光を要する部分には木枠に薄い和紙を貼っただけの障子を用い,それ以外のところでは,木の枠に下張を重ね,最後に唐紙などの襖紙を貼ったものを襖といいます。襖はその構造から断熱効果や調湿効果があり,居室を快適にしてくれる効果があります。
日本では白が最も美しく神聖なものとされており,障子や襖にも白い紙が用いられていました。しかし,仏教が伝来するとその影響で金色が高級なものとして流行し,貴族や武家がその権勢を居宅の豪華さで競うため,襖の唐紙に金箔を貼ったり,金箔の上にさらに有名な絵師に華やかな絵を描かせたり,逆に白い襖紙に水墨画を描かせたりと意匠を凝らすようになりました。武家や貴族らが絵師に高い対価を払うことで,絵師の技術や道具も発達し,障壁画という芸術の一分野にもなり,日本画の発展に大きく貢献しました。

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登録者 京安心すまいセンター
最終更新日 2019-05-24 11:48:39