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京都のくらし・昔の知恵 京の夏のすまい方② 夏の衣替え基礎知識

現在では概ね6月と10月を衣替えの月としています。
この風習は、平安時代の宮中行事から始まったもので、当時は旧暦4月と10月で「更衣(こうい)」とよんでいました。
鎌倉時代になると、御帳などの調度品まで取り替えるようになりました。江戸時代になると、幕府は年4回の衣替えでの出仕を制度化しました。
旧暦4月1日からは袷(あわせ)、5月5日からは単(ひとえ)、9月1日からは袷、9月9日からは綿入れとし、一般庶民もこれに従いました。
現在の着物の風習もこれにならっていますが、綿入れの着物は無くなっています。
因みに4月1日と書いて「わたぬき」とよぶのはこのことからです。
町家では、襖を葭戸に、畳には網代や籐筵などを敷き、夏の暑さかを凌いだのです。
明治になると政府は官庁の洋服を6月から夏服、10月から冬服と定め、これが現在の衣替えの基準となりました。

現在は空調機が発達したため、建物の衣替えは行われなくなってきました。
京町家のつくりは、一般的には、通りに面して部屋があり、その奥に壷庭があり、奥深いところではさらに離れ家、奥庭と続きます。母屋の部屋に面して通り庭があり、そこに台所が設けられ、そこは吹き抜けとなっています。
「家は夏を旨とすべし」といわれたように、如何に夏の暑さを凌ぐかを旨として家が作られて来ました。通り庭は風の通り道となり、坪庭に打ち水をすると、風が坪庭から通りに向けて流れます。
表の深い庇は、夏の日差しを遮り、通り庭の天窓は、竈の熱を逃がし、部屋に暑さがまわらない工夫でもありました。
さらに家の衣替えをすることで、さらにその効果はあがったのです。
昔からの知恵を見直して、夏の暑さを自然に凌ぐ工夫をしてみるのもいかがでしょうか。

  • 登録者 京安心すまいセンター
    最終更新日 2019-07-04 15:10:08