1. トップ
  2. 基礎知識
  3. すまいを管理する
  4. 不動産相続(5) 改正民法・贈与などの優遇

不動産相続(5) 改正民法・贈与などの優遇基礎知識

 現行法では、民法903条の特別受益として妻が贈与を受けた居住用不動産を原則、遺産に戻してから法定相続分の計算をして、遺産分割をします。2019年7月の改正後は,婚姻期間が20年以上の夫婦の一方である被相続人が、他の一方に対し、その居住の用に供する建物又はその敷地について遺贈又は贈与をしたとき、民法第903条第3項の持戻し免除の意思表示があったものと推定します。つまり、婚姻期間20年以上の夫婦の一方である被相続人が他の一方に居住用不動産を贈与(又は遺贈)したときは、その不動産は遺産分割の対象とならなくなります。

例)被相続人である夫は相続税対策のため自宅4,000万円のうち2,000万円分を,妻に生前贈与しました。夫の財産はほかに預金が4,000万あり,夫婦には子が2名あります。夫が亡くなったのちの遺産分割はどうなるのでしょう。

 改正前の民法では,妻が生前贈与された自宅2,000万円分は夫が亡くなった際に夫の財産に戻して,改めて夫の遺産を8,000万円とし,妻が4,000万円,子がそれぞれ2,000万円を相続します。つまり,妻が自宅に住み続けるためには,預金は全て子2名が相続することになります。改正民法では配偶者保護の観点から,婚姻期間が20年以上の夫婦間で生前贈与された財産は,遺産相続の対象としないことを定めました。したがってこの場合,夫の遺産は自宅2,000万円分,預金4,000万円の計6,000万円。妻は遺産の2分の1として自宅2,000万円と預金1,000万円を相続し,子2名は預金1,500万円ずつを相続できます。

前の記事→ <不動産相続(4) 改正民法・配偶者居住権とは> 

次の記事→ <不動産相続(6) 改正民法・自筆遺言制度の見直し>

  • 登録者 京安心すまいセンター
    最終更新日 2019-07-21 16:25:05