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目的別絞り込み:すまいの文化を知る

お悩み相談Q&A

木造建築には伝統構法と在来工法があるとききましたが,違いを教えてください。
・ 木造の建物は,柱と梁により建物を構成するものですが,「伝統構法」は,柱に貫(ぬき)を用いて,互いの部材を貫通させる構造形式で,木材の継ぎ目を補強するために車知栓(しゃちせん)や込み栓(こみせん)などの木の栓を用いて固定します。柱は太めで,筋交い(すじかい)などがなく,釘や補強金物を使っていません。
・ 「在来工法」は,最も多く採用されている工法で,柱,梁と呼ばれる材料で組み上げていく事が基本となっていますが,伝統構法の柱より細く,筋交いや耐力壁を設けます。伝統構法とは異なり,部材同士の接合部は弱いので,釘や補強金物を用います。
「畳」の特徴を教えてください。
・ 畳は「畳床(たたみどこ)」と「畳表(たたみおもて)」からできています。「畳床」は,乾燥させた稲藁を圧縮したもので,稲作の副産物を有効活用しています。「畳床」の藁は空気を含んでいるため適当な弾力,高い保湿性があり,室内の調湿作用や空気浄化作用などの高い機能を持っています。またクッション性があり,転んでも,板床に比べて衝撃を吸収してくれて安全性にも優れています。
・ 「畳表」は,い草などの茎を乾燥させて,これを緯糸(よこいと),麻糸などを経糸(たていと)として織り上げたものです。い草は,空気中の二酸化窒素(NO2)を吸着する性質があることが知られており,部屋の空気浄化に役立つともいわれています。
「床の間」はなんのためにあるのですか。
・ 「床の間」は,南北朝時代から室町時代に成立した書院造の要素の一つで,掛軸を飾り花瓶や香炉を置く「押し板」と書院とが一体化して「床の間」になったと言われています。近世になると,城の広間や武家の屋敷などの客間に「床の間」が設けられるようになります。その後,庄屋などの民家の屋敷や領主等を迎えるための邸宅の座敷にも「床の間」が設けられるようになり,室町中期には数寄屋風書院造が広まるとともに,丸太や竹を使った「床の間」が生まれました。この床の間はいろいろな形式をとって現代にも受け継がれています。床の間は,客を迎える部屋に設けるもので,おもてなしのこころを表す場所となっているのです。
「瓦屋根」の特徴はなんですか。
・ まず防火性が高いことがあげられます。古来日本の家屋では,藁葺や板葺など植物素材が使われていました。江戸時代に人口密集地での大火災が社会問題になり,防火性の高い瓦が奨励され,助成金制度ができたり,より廉価で軽量な瓦が開発されたことで広く普及しました。
・ また,瓦は焼き物なので,金属や樹脂の屋根材のように錆たり劣化したりすることがなく,長期にわたって美しさを保ちます。
・ 瓦自体が焼き物であることに加え,瓦と屋根板の間に空気層があり,熱を伝えにくい性質から夏の熱気を遮り,冬は室内の熱を逃さないという特性があります。
・ 最近の大地震で,木造瓦葺きの家屋が多く倒壊し,その原因として,屋根が重いとうことが指摘されていますが,倒壊の原因はそれだけではなく建物の柱や土台等のバランス,また基礎や地盤など様々です。また,昔の瓦屋根は屋根板の上に土を敷いて瓦を固定する土葺きだったため,屋根が重くなりがちでしたが,現在では木の桟(さん)に釘を使って瓦を固定する桟葺きにすることで軽量化されています。
「土壁」はどんな構造になっているのですか。またどんな特徴がありますか。
・ 「土壁」は,土を塗り固めた壁のことですが,伝統構法では,割竹を格子状に編んだ小舞(こまい)を芯に,下塗り,上塗りと土を塗り重ねてあります。土壁の効用には,「調湿性」「断熱性」「防火性」「遮音・吸音性」などがあります。
・ 土壁の調湿性は一般的な壁材と比べてかなり高く,室内の湿度が高いときは湿気を吸収し,湿度が低くなると吸収した湿気を放出する能力があります。そのため,夏はより涼しく感じ,冬は乾燥しすぎることなく柔らかな空気となります。
・ また,土壁は厚みがあり,空気を含むことから,断熱性にも優れています。夏は外からの熱を遮るので涼しく,冬は内部の熱を逃がさないので暖かいので,冷暖房費用の節約にもつながります。同じ理由で高い遮音・吸音効果も得られます。
・ さらに土壁は無機質で不燃材なので,木材や紙を多用する木造家屋の防火性を高めることができます。
古い木造建築は軒が深いように思いますが,なにか意味がありますか。
・ 一番の理由は,長い軒で夏の陽射しを遮り,屋内が高温になることを避けることです。吉田兼好の徒然草にも家のつくりは「夏をむねとすべし」=夏の暑さを避けることが優先,とされています。また,雨が直接かかりにくくなるので外壁が傷みにくく,家が長持ちするというメリットがあります。
京町家にはなぜ家の中に庭があるのですか。
・ 京町家にある中庭を「坪庭」といい,季節ごとの眺めを楽しむ以外にいろんな意味があります。まず,部屋と部屋の間に「坪庭」を設けることにより,光をとり入れることができます。また,坪庭に面する戸を開くことで,外からの風通しがよくなり,夏が涼しく過ごせます。
京町家ってなんですか。定義などはありますか。
・京都市京町家の保存及び継承に関する条例では,以下の通り定義されています。
 「京都市の区域内に立地する木造建築物で,以下の要件を備えるものを京町家とする。
① 伝統的な構造及び都市生活の中から生み出された特長のある形態又は意匠を有するもの
② 建築基準法施行(昭和25年)以前に建築されたもの」
・一般的には敷地形状が「うなぎの寝床」といわれるように奥行きが長く,構造は伝統的な軸組木造で,間取りに通り庭,続き間,坪庭,奥庭を保っているか,それらを過去に有していた建物が京町家と呼ばれています。
・外観の特徴として,瓦屋根,大戸・格子戸,出格子,虫籠窓,土壁などが見られます。また,住民同士や往来の人との交流やふれあいを前提として,商いや生産をするための建物であることから,その外壁は通りに面し,隣の建物と近接し,軒を連ねているという特徴もあります。

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