「住宅瑕疵担保履行制度(既存住宅瑕疵保険)」をご存じですか。

国土交通省発表の令和4年度税制改正大綱等に盛り込まれている、良質な住宅・建築物の取得・改修に関する支援制度のうち、『既存住宅の資産価値の向上』と『流通促進』に向けた取組みが注目されています。

みなさんは「住宅瑕疵担保履行制度(既存住宅瑕疵保険)」をご存じですか。

平成12年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、新築住宅の主要構造部分や雨水の浸入を防止する部分の設計ミスや施工ミスによる欠陥(瑕疵)に関して、住宅事業者が10年間の保証責任(瑕疵担保責任)を負っていることは皆さんご存知ですね。

住宅事業者が、新築住宅の売主等に対しての瑕疵担保責任を履行できるよう資力確保を義務付けし、その支援(住宅瑕疵保険や特別紛争処理体制の整備等)をすることで、みなさんが安心して住宅を取得するために国が用意した各種制度をまとめて「住宅瑕疵担保履行制度」と呼んでいます。

では、中古住宅はどうでしょう。

中古住宅の購入やリフォーム工事にあたっては、新築住宅とは異なる条件が存在するから、全く保証がされなくてもしかたがないとあきらめていませんか。

令和4年10月には、国が『既存住宅の資産価値の向上』と『流通促進』に向けた取組みとして、住宅瑕疵担保履行制度を活用したリフォームや既存住宅売買等に関する取扱いを住宅紛争処理の対象に加えるなど、制度利用拡大を図っています。

中古住宅を買うとき、お住まいをメンテナンス・リフォームするとき、業者さんに確認してみよう!

中古住宅を買うとき、お住まいをメンテナンス・リフォームするとき、注目すべき『既存住宅瑕疵保険(既存住宅等に係る瑕疵による損害を填補するための任意保険)』についてご紹介します。

1 既存住宅売買かし保険 2 リフォームかし保険 3 利用のポイント

1 中古住宅を買うときのトラブル事例と既存住宅売買かし保険の適用範囲

トラブル事例

  • 中古住宅を買って、引渡し後にその住宅の劣化や不具合等を発見!でも、売主が個人の中古住宅を買ったので、売主が保証をせずに現状渡しとする売買契約を結んでしまい、自分で修理費用等の負担をすることになった。
  • 宅建業者から中古住宅を購入。3年後にその住宅の劣化や不具合等が発見!でも、2年以上経過しているので、修繕しないと言われた。
    宅地建物取引業法で対象住宅の保証責任を負っていますが、最低でも“2年間”という比較的短い保証期間とされています。
  • 建築の専門的な知識を持ち合わせていないので、住宅の劣化や不具合等があったことに気づかずに買ってしまった。大した劣化や不具合ではないと思っていたが、だんだん悪化してきたので修繕してほしい。

などなど、

 

このように後を絶たない、中古住宅特有の売買条件や売買トラブルに対応する「既存住宅売買かし保険(宅建業/個人間)」は、次のとおりです。

保証の対象となる費用は、①補修費用、②調査費等、③仮住まい費用等で、主要構造部分や雨水の浸入を防止する部分の欠陥に関して、基本的な性能や機能を満たさない場合に保険適用となります。

2 お住まいをメンテナンス・リフォームするときのトラブル事例とリフォームかし保険の適用範囲

トラブル事例

  • 外壁の塗装工事をしたが、1年半後にパラパラと塗料がはがれてきた。1年間しか保証しないと言われた。(民法上の保証義務のみ)。
  • 住宅のリフォーム工事をしたが半年後に不具合が発生!施工ミスだと思うが、なかなか修理してもらえない

などなど、

 

このようなトラブルに対応する「リフォームかし保険(戸建住宅/共同住宅)」は次のとおりです。

対象となる住宅は以下の条件のいずれかを満たす住宅です。

① 戸建住宅(併用住宅を除きます)

② 延床面積が500㎡未満かつ階数が3以下(地階を含みます。)の共同住宅

(併用住宅を含みます。ただし、住宅以外の部分の工事は保険の対象とはなりません。)

③ 上記②以外の共同住宅の専有部分(区分所有されていない共同住宅では専有部分に相当する部分)

マンション等共同住宅の共用部分に対する改修工事などには、『大規模修繕工事かし保険』があります。

詳しくはこちらから。
お住まいのメンテナンス・リフォームをお考えの方|個人の方|住宅瑕疵担保責任保険協会 (kashihoken.or.jp)

3 『既存住宅瑕疵保険』の利用のポイント

ご紹介した『既存住宅売買かし保険』と『リフォームかし保険』は、みなさんが安心して、良質な住宅・建築物を取得、改修するための支援制度です。

しかし、いずれの場合も『買主、注文者に支払われる保険ではない!!』ということがポイントです。
※住宅事業者が倒産等により補修などができない場合は除きます。

売主または住宅事業者が中古住宅の瑕疵担保責任を履行できるよう填補する保険なので、対象住宅に対して住宅事業者(宅建業者、仲介事業者、リフォーム業者等)が保険加入していることが重要です。

売買契約や請負契約時に、業者からの説明や契約書面の記載がありますので、よく確認しましょう。

(シンボルマーク)

 

(出典)国土交通省【説明スライド】良質な住宅ストックによる新たな循環システムの構築より。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000187.html

参 考

住宅紛争処理支援センターへの無料相談

どなたでも、住まいるダイヤルの無料電話相談を利用することができます。また、保険付き住宅を取得した方は、弁護士等の専門家との面談相談(予約制)も無料で利用することができます。

関連するサイト

国土交通省ホームページ(mlit.go.jp)

住宅瑕疵担保責任保険協会ホームページ (kashihoken.or.jp)

  • 新築・既存住宅の売買やリフォームにおけるかし保険のことなら住宅瑕疵担保責任保険協会
    https://www.kashihoken.or.jp/
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登録者京安心すまいセンター
最終更新日2022-10-16 12:42:12
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