京都市が発信!令和4年度「路地の再生を後押しする制度」の運用見直しとそのポイントは?!
京都ならではの風情をたたえる路地において、建築物の大規模な改修や建替えなどを促進するため、今年4月に、許認可制度の運用見直しがされましたがご存知でしょうか?
路地奥の京町家等で、敷地が建築基準法上の道路に接していないことを理由に、建物の改修等を断念していた方や、これからも京町家等に住み続けたい方に是非とも知っていただきたい情報をご紹介します。
(参考)京都市:路地の再生を後押しする制度を充実しました!
(1)令和4年度「許認可制度の改正」とポイント
接道の規定を満たしていない路地奥の建築物の建替えなどで必要となる建築基準法に基づく許認可制度について、路地に面する建築物の状況や活用方法に応じて防火性能の向上や出火抑制などの対策を行うことで、京町家の大規模な改修や従来基準よりも狭い路地における建替えを可能とする運用の見直しが行われました。
<令和4年度に改正された許認可制度>
- 接道許可制度(路地に面する個別の敷地ごとで適用する認定制度)
京都市:建築基準法第43条第2項に基づく認定・許可 (kyoto.lg.jp) - 連担建築物設計制度(路地に面する敷地全体で適用する認定制度)
京都市連担建築物設計制度<袋路再生>取扱要領等 (kyoto.lg.jp)
<令和4年度改正のポイント!>
1 接道許可制度(路地に面する個別の敷地ごとで適用する認定制度)
➡自分の家だけ建替え、大規模な改修を考えたい場合に利用できる制度はこちらをご覧ください。
- 京町家等の大規模修繕等を対象とした新基準の策定について
新しい許可基準を満足することで、前面通路からの後退など一部の接道要件が緩和され、京町家等(建築基準法の施行前に建っていた建物)の大規模な改修や、従来基準よりも狭い路地における建替えが可能になります。
- 通路権利者からの同意手続きについて
都市計画法(開発許可 制度)の適用時(昭和46年)において存する道については,半世紀にわたって道としての利用実態があるものとして,その継続性の実績を評価し,基準時(昭和25年)通路と同様に通路権利者からの同意が一部不要となりました。
- 建替えする際の建築物に対する制限の一部緩和について
(建築基準法第56条第2項(道路斜線制限の後退緩和)及び第7項(天空率)の規定の準用を適用可とする。)
(勾配屋根とする場合の切妻・寄棟等,形態制限の廃止)
詳しくは、京都市:建築基準法第43条第2項第2号に基づく許可基準の改正について(令和4年4月1日施行) (kyoto.lg.jp)をご覧ください。
<参考資料>
- 建築基準法第43条第2項の規定に基づく認定及び許可基準の手引 20220401 tebikisintiku.pdf (kyoto.lg.jp)
- 建築基準法第43条第 2 項の規定に基づく許可基準の手引(大規模の修繕・大規模の模様替)tebikidaikibo.pdf (kyoto.lg.jp)
2 連担建築物設計制度(路地に面する敷地全体で適用する認定制度)
➡路地を使用する人(又は町内の人)みんなで、住宅の建替え、大規模な改修を考えたい場合に利用できる制度はこちらをご覧ください。
令和 4 年度に追加された<修復型袋路整備>に係る認定基準「小規模建築物認定基準」は、路地に立ち並ぶ全ての建築物が2階建て以下であること、複数方向への避難を可能とすること等を条件として、幅員の狭い路地においても制度を適用しやすくされています。
詳しくは、京都市:京都市連担建築物設計制度<袋路再生>取扱要領・解説版(令和4年4月18日改正)(kyoto.lg.jp)をご覧ください。
<令和4年度に改正された許認可制度関する問い合わせ先>
●路地奥の建築物の大規模な改修や建替えに関する手続きについて
都市計画局建築指導部建築指導課(道路係、企画基準係)
電話番号:075-222-3620
(2)袋路再生事例集(これまでの実績)
今回の許認可制度の改正で、あらゆる路地の再生を促し、大規模な改修や建替えの検討の際に、積極的な制度の活用が期待されています。京都市:路地保全・再生デザインガイドブック (kyoto.lg.jp) では、従来の基準において実施された袋路再生事例をご覧いただけます。
(3)袋路再生に関する支援(まちづくり活動支援事業)
㈶京都市景観・まちづくりセンターでは、住民主体のまちづくり活動(景観の保全・創造、質の高い快適な居住空間の形成を目的とした地域環境の整備及び地域コミュニティの活性化を行うこと)に対し、以下のような形で支援事業を行っています。
【専門家派遣】 法制度等に関する専門的知識の解説や計画作成のアドバイスを行う専門家を派遣します。
【活動費助成】 住民等によりまちづくり活動のための協議会を作った場合に、その活動費の一部を助成します。
※住民が主体となって行われる袋路再生も、この事業の対象となります。
立場や状況が異なる各関係者が互いによく話し合い、合意形成を図るとともに、それに基づき袋路全 体の将来イメージを具体化すること、袋路を単位としたひとつの<まちづくり活動>の支援等について
詳細は、㈶京都市景観・まちづくりセンター(TEL:075‐212‐4031)に直接お問い合わせください。
登録者 | 京安心すまいセンター |
---|---|
最終更新日 | 2022-12-26 9:16:01 |