定期診断で被害を軽減
災害で住宅が破損したとき,老朽化や日頃の管理不全で健全さが損なわれていたところに,災害の力が加わることで,より大きな被害になる場合もあると考えられます。すまいはさまざまな素材で構成されており,その素材によって耐久年数が違いますから,単純に築年数だけで健全度を計ることはできません。住んでいる人は,毎日見たり使ったりするので,徐々に不具合が起こっていても気づかないこともあります。また,気付いていても,「このくらいなら大丈夫だろう」と放置してしまうこともあるでしょう。
例えば,雨漏りについて,多くの人は雨漏りに気付いても「このくらいだったら大丈夫だろう」と考えてしまい,すぐに修理をしない場合が多いようです。しかし,実際に室内に雨漏りが起きているということは,見えない天井裏や屋根などに使われている木材が,確実に雨水に濡れていますので,家は傷み始めています。室内から少しでも水染みが確認できたり,漏水があった場合,雨漏りはかなり進行していると考えられますので,迅速な修理が必要です。
災害に強いすまいの性能を維持するためには,定期的にすまいの状態をチェックすることが大事です。まず,日常点検として,一年に一度「すまいの日」を決めて,自分でチェックをしてはどうでしょう。
【チェックポイント例】
<屋外>
・外壁(ひび割れ,塗装やタイルの剥落,サイディングボードのずれなど)
・屋根(瓦やスレートなどの破損・ずれなど)
・ベランダ(床・壁面のひび割れや塗装の劣化,手すりのがたつき,排水口のつまりなど)
・雨樋(傾きや破損,枯葉やゴミのつまりなど)
・植栽(枝の伸長,害虫の侵食)
<屋内>
・床(傷や剥がれ)
・壁(クロスの剥がれや汚れ・カビ)
・天井(ボードのずれ,塗装のひび割れ・剥落など)
・建具,玄関ドア,間仕切り扉,浴室ドア(開閉のスムーズさ,傷み)
・その他,排水口からの異臭,カビ,異音,害虫
一年に一度の点検で不具合があったときはもちろん,5年,10年と年数が経過してからは,専門家や業者にも点検を依頼し,不具合は早期発見,早期修繕に努めましょう。住宅診断=ホームインスペクションを利用するのもおすすめです。専門家によるホームインスペクションでは,住宅のどこがどの程度劣化しているかをみてもらえるほか,その診断をもとに,すぐに補修が必要なのか,将来的にどんな補修が必要になるかなどアドバイスもしてもらえます。ホームインスペクターは所属団体のホームページなどから探すとよいでしょう。
ホームインスペクター 一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会 https://www.kashihoken.or.jp/inspection/search.php
特定非営利活動法人 日本ホームインスペクターズ協会 https://www.jshi.org
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京すまいの情報ひろば|イベントレポート「災害に備えたすまいの維持管理」https://miyakoanshinsumai.com/report/?act=detail&id=30
登録者 | 京安心すまいセンター |
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最終更新日 | 2022-03-07 15:59:11 |