【連載】中古住宅で快適くらし in 京都

京都の中古住宅で快適に楽しく住まうために必要な実践知識と特徴のある中古住宅での暮らし方を連載します。第7回は、実践知識⑤「リノベのプロに聞きました!最新のリノベ動向」です。

第7回 実践知識⑤ リノベのプロに聞きました!最新のリノベ動向

今人気のリノベーション※1を多く手がける山科区の株式会社サンコウホームさんに最新のリノベーション動向を聞きました。多数のフルリノベーション実績を持つプロに教えてもらうリアルな現場の話。これからリノベーションを検討している方は、特に注目してください。

※1)リノベーションとは、間取りを変更するなど、大規模な工事を行うことで、既存の建物に対して新たな機能や価値を付け加えて新築以上に価値を高めることをいいます。これに対し、老朽化した部分を新築同様の状態に修復、改装することをリフォームといいます。

 

Q 貴社では、どんなお客様からの依頼が多いですか。

お客様の中には、困りごとがあってリフォームする方と、今後のことを考えてリノベーションする方がいます。お困りごとのあるお客様が80%、リノベーションを希望されるお客様が20%程度です。お困りごとのあるお客様は、雨漏りからトイレつまり、水道の水漏れ、網戸の交換などが多いです。リノベーションを希望するお客様は、買った中古住宅のリノベーションを希望する方、親から相続された家のリノベーションを考えている方、中古住宅探しから希望する方もおられます。そのうち、一番多いのは、親から相続された中古住宅を建て替えるかリノベーションするか悩んで来られる方ですね。工事物件の30%はマンションで、戸建てが70%を占めています。

 

Q お客様がリノベーションにかける費用は。

弊社で行うリノベーションの場合は、全面リノベーションをされる方が90%程度です。色んな事例を見て、リノベーションでここまで出来るなら、新築以上の全面リノベーションをすると決める方が多いですね。全面リノベーションの工事費は、1500~2000万円程度が多く、最近は、ハイクオリティな工事を求める人が多くなっています。

<全面リノベーションの例。左は、マンション。右は、戸建て>

Q 最も人気のあるデザインは。

個性のあるデザインに反応するお客様もいますが、やはり人気のあるデザインは、ナチュラル系です。自分が住むには、無難なデザインが良いようですね。そしてナチュラルでも、どこか部分的にアクセントを入れることを望むお客様が多いです。

 

Q コロナ以降、リフォームやリノベーションの需要の変化は。

弊社の場合、コロナ禍以降は、リモートワーク対応としてワークスペースの設置を希望するお客様が増えています。リフォームの場合は、押し入れなどの収納スペースをワークスペースに変えたりします。また、配管の移動が出来れば、玄関の近くに洗面台を作ったりする需要もあります。また家にいる時間が増えたことによって、おうち時間を楽しめるスペースを希望するお客様も増えています。

 

①個室のワークスペースを設置。窓を作ることで解放感を与え、作業スペース近くに書類やデバイスを収納する棚を設置して整理整頓をしやすくする。

②長時間仕事をしても快適に過ごせるために窓際のスペースを希望するお客様が多い。

③空間的に余裕がない場合は、部屋のコーナーのわずかなスペースに、壁面に沿ってカウンターを設置することもできる。

 

<外部の空きスペースにウッドデッキを取り付け、BBQのできるスペースに>

 

Q お客様に提案する際に心がけていることは。

弊社では、物件探しの手伝いもしていますが、物件探しから始まるお客さんの場合は、購入前の無料診断で、リノベーションが出来るかどうかを判断します。そしてリノベーションの工事の場合は、まずはリノベーション後のイメージを持ってもらうために自社の施工事例をたくさん見ていただきます。そうすると、リノベーションでここまで出来るかと皆さん反応されますね。最初は、建替えを考えていた方もここまで出来るならリノベーションにするとおっしゃる方もいます。もちろん、建物の状態によって、建替えた方が良い場合は、建て替えを提案します。

それから設計段階では、お客様の意見を70%程度反映するようにしています。お客様の意見を100%生かすと、デザインの統一性が無くなってしまうことが多いので、30%は、専門家に任せて下さいという思いです。また弊社では、リノベーションは1回で完結することはないと思っています。時間が経つと生活も変わるし、子どもの成長や独立などによって必要な空間も変わっていきます。そのため、お客様には予算に応じて3~4回かけてリノベーションしませんかという提案もします。具体的な工事内容に関しては、イメージパースを作って見ていただきます。ほぼ実物の写真のように見えますので工事後がイメージしやすくなります。

 


 

Q 中古住宅+リノベーションの良さは。

まずは、建築面積が減少しないというメリットが挙げられます。住宅が幅4m以上の道路に接していないケースでは、建て替える時に今よりも小さい住宅になる場合があります。それが、リノベーションでは、当初の面積を維持することが出来ますね。さらに、新築を買うより少ない予算で、新築くらいの家が出来上がりますので、予算面でもお得です。また、相続された家の場合は、家族との思い出を残すこともできますし、新築と比べると立地が良い場合が多いです。最近は、リノベーション工事費もローンを申請できます※2。新築にするか、中古住宅+リノベーションにするかを選択することになっていると思います。

※2)詳細は、金融機関にお問い合わせください。

 

Q 中古住宅を買う際の注意点は。

既存住宅を購入する前に雨漏り、白アリの被害があるかどうか、耐震性は大丈夫か必ずチェックしてください。耐震性に関しては、新耐震基準が施行された1981年以前に建てられたかどうかが一つの判断基準になります。よくわからない時には、建築士に依頼してもらうのが一番良いです。

 

<豆知識> 「既存住宅状況調査」

「既存住宅状況調査」とは、国土交通省の定める講習を修了した既存住宅状況調査技術者である建築士が建物の基礎、外壁など建物の構造耐力状主要な部分及び雨水の侵入を防止する部分に生じているひび割れ、雨漏りなどの劣化、不具合の状況を把握するための調査です。既存住宅を購入する前に建物の状況をチェックすることでトラブルを未然に防ぐことが出来ます。

*「既存住宅状況調査技術者」検索サイト : https://www.kizon-inspection.jp/

 

◆ 次回は、実際のリノベーション事例を見てみましょう。

1.第1回 実践知識① なぜ中古に注目?

2.第2回 活用事例① 農園付き木造賃貸アパートメント「京都小箱 」~オーナさんインタビュー

3.第3回 活用事例② 農園付き木造賃貸アパートメント「京都小箱 」~入居者インタビュー

4.第4回 実践知識② 中古住宅の探し方

5.第5回 実践知識③ 中古住宅の選び方

6.第6回 実践知識④ 中古住宅を買うメリットとデメリット

7. 第7回 実践知識⑤ リノベのプロに聞きました!最新のリノベ動向

 

登録者京安心すまいセンター
最終更新日2022-09-02 9:00:56
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