【連載】中古住宅で快適くらし in 京都

京都の中古住宅で快適に楽しく住まうために必要な実践知識と特徴のある中古住宅での暮らし方を連載します。第8回は、活用事例③「気になる中古住宅の安全性、皆さんはどうしましたか」です。

第8回 活用事例③ 気になる中古住宅の安全性、皆さんはどうしましたか

中古住宅を購入する際に、どうしても心配になる「すまいの安全性」。他の人は、どのように解決しているのか気になりますね。そこで京都市内のある中古住宅を購入された、みやびさん(仮名)にインタビューを試みました。解決のヒントになるお話をお聞きしましたので、みなさんも、ご参考になさってください。

 

Q 購入した物件について紹介してください

築50年で2階建ての木造住宅を購入しました。左京区の住宅街にある一軒家で、近辺に類似の住宅が並んでいることから、50年前にこの辺り一帯が開発された時の建売住宅であると推測できました。

住みかえのきっかけは、世界的なコロナウィルス感染症防止対策で、生活スタイルが一変したことでした。我が家の子ども達が通う大学のキャンパスは閉鎖になりました。大学生は、自宅で、オンライン授業やネット会議システムを利用してゼミに参加するようになり、それに伴う、課題や資料も大量に家に持ち込むようになったのです。そうなると、収まりきらない大量のものが家じゅうに溢れて、一時はリビングが足の踏み場もない状態に!!私や夫も、週に何日かは在宅勤務になり、家族全員が自宅で過ごす機会が増えました。そんな日々を過ごす中、ついに、我慢できなくなったというか・・・引っ越すことを決意し、家族も賛成してくれました。

Q どのように“すまい探し”をしましたか

元々、引っ越す予定はなかったのです。子ども達ももうすぐ独立するだろうし、私たち夫婦で暮らす分には、不自由のない大きさのすまいでしたので。

ですが、引っ越すことを決めたからには、家族会議を開いて、子ども達の意見も聞くことにしました。家族で意見を話し合って、色々と検討した結果、住み慣れた地域で、庭付きの戸建住宅を探すことにしました。そうと決めた後は早かったですよ。

近所の商店街にある、京都市地域の空き家相談員をされている不動産屋さんに行きました。その不動産屋さんに希望条件に近い物件をいくつか紹介していただき、築50年の、中古住宅にしては手入れが行き届いているこの住宅を購入することに。

中古住宅を探すときには、①物件の内覧ができ、実際の状態が確認できること、かつ、②物件の履歴(新築当初の確認済証や検査済証の取得状況や改修履歴などの情報)がわかること、この二点は絶対に必要だと思いました。

※参考 : 建築物の建築や大規模な修繕を行う際には、建築確認申請を行い確認済証の交付を受けなければなりません。「建築確認申請」とは、建築物の工事に着手する前に、その建築計画が建築基準法などに適合しているかどうかについて、都道府県または市町村の担当や、指定確認審査機関の確認を受けることをいいます。建築確認申請において、建築基準法などの法的に不適合な部分がなければ「確認済証」が交付され、その時の図面を元に建築物を建てることができます。建築物が完成したら、確認済証が交付された時の建築計画(図面)と同じ建物であるか、検査を受けなければなりません。完了検査を合格したものには「検査済証」が交付されます。これらの手続きにより、建築基準法などの法律に不適合となる建築物が建築されるのを防ぎます。

 

Q 中古住宅に対する不安はなかったですか

中古住宅に対する不安というと・・・。昭和56年5月以前の旧耐震基準で建てられた住宅の耐震性能は期待できないと知っていたので、購入を検討する段階から、間取り変更と一緒に、耐震リフォームすることを決めていました。

もう一つ気になったのが、増改築が繰り返されていて、新築当初から建物の規模や構造が変わっていたことです。内覧のときに分かりましたが、1階は増築を伴う大規模な改修が行われているようでした。また、物件の履歴として、新築時の確認済証と検査済証の記録はあったのですが、増改築時の確認済証の記録はありませんでした。旧耐震の住宅という以前に、増改築したことにより、住宅に必要な最低限の基準を満足していない可能性が出てきたのです。

Q その不安を解決するために、どのようなことをされましたか

購入後、まず、取り掛かったのは、京都市の登録を受けた木造住宅耐震診断士に、耐震診断を依頼することでした。耐震診断では、現状の間取りから壁と柱の位置を計測し、また、壁や床がどのような仕様で構成されているか等を調べていただけます。私は、京都市の耐震診断士派遣制度を利用したので、目視調査でわかる範囲でしたが、2階の点検口から小屋裏を、1階の床下収納庫から床下を確認していただき、現状の耐震性と建物の劣化が見られる部分などについてまとめた耐震診断結果報告書を作成していただきました。

その後は、建築士さんに耐震診断結果を基にした耐震改修の補強設計とリフォームプランの設計を依頼しました。気になっていた増改築部分は、建築士さん、工務店さんのアドバイスにより、全て除却して新しく作り変える(増築)ことにしました。増築にあたっては、必要となる建築確認申請を行って、中間検査、完了検査を経て「検査済証」をもらっています。現行の建築基準に適合した住宅に生まれかわり、建物全体の安全性も耐震性も向上しました。建築士さんと工務店さんは、物件を仲介してくれた不動産屋さんから懇意にされている方を紹介してもらいました。

※参考 : 「京都市:【令和4年度】木造住宅及び京町家の耐震診断士派遣事業」はこちらから
⇒ https://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000119039.html

 

Q 住み心地はどうですか

希望通りの、マイホームを持つことができ、大変満足しています。家族が自然に、リビングに集い、子ども達との会話も増え、笑顔でいっぱいです。それも、住宅のリフォームで、安心・安全で、快適なすまいになったおかげです。紹介はしませんでしたが、高齢になっても住み続けられるように、バリアフリー改修も併せて実施しました。

中古住宅であっても、事前に調査して、良い部分・悪い部分を選別し、リフォームなどで改修することで、新築住宅と同様に、安全性、快適性は確保できると実感しています。

 

◆ 取材を終えて(京安心すまいセンターの担当者から)

以上、京都市内のある中古住宅を購入された、みやびさん(仮名)のインタビューはいかがでしたか。解決のヒントになるお話が盛沢山でしたね。

みなさんの、マイホーム取得に、中古住宅のリフォームに、是非、参考になさってください。

また、昭和56年5月以前に建てられた住宅においては、一定の耐震性を確保することで、リフォームに関する様々な助成金・補助金、住宅ローンなどの減税措置やリフォーム瑕疵保証など、お得な各種制度が利用できる機会が増えています。

 

詳しくは、下記のホームページをご覧ください。

すまいの支援制度 | 京すまいの情報ひろば (miyakoanshinsumai.com)

⇒ https://miyakoanshinsumai.com/support/

リフォームに関する情報満載!|住宅リフォーム推進協議会 (j-reform.com)

⇒ https://www.j-reform.com/

家族で考えよう、建築物の安心・安全|京都市情報館(kyoto.lg.jp)

⇒ https://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000302780.html

(取材:京安心すまいセンター)

 

 

1.第1回 実践知識① なぜ中古に注目?

2.第2回 活用事例① 農園付き木造賃貸アパートメント「京都小箱 」~オーナさんインタビュー

3.第3回 活用事例② 農園付き木造賃貸アパートメント「京都小箱 」~入居者インタビュー

4.第4回 実践知識② 中古住宅の探し方

5.第5回 実践知識③ 中古住宅の選び方

6.第6回 実践知識④ 中古住宅を買うメリットとデメリット

7.  第7回 実践知識⑤ リノベのプロに聞きました!最新のリノベ動向

8.第8回 活用事例③ 気になる中古住宅の安全性、皆さんはどうしましたか

 

登録者京安心すまいセンター
最終更新日2022-10-28 14:00:02
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